都内進学塾を20年経営してきて起こった様々な人間模様
                 
                 クロピーの「言ってる意味わかります?!」
クロピーこと、私黒沢正樹が日々思う色々なことをここでは好き勝手に語ってみよう!というコーナーです。詩人モードに突入すると、次から次へと言葉が溢れてくるのです。その言葉を忘れないように書き留めておきたい!というクロピーの想いを聞いてやって下さい!

  


  
★Vol.9 笑わない子?!

学校の勉強に追われて笑顔を失った女の子
              
 その少女に初めて出会ったのは、今から数年前のことでした。確かその子は、某有名私立小学校に通っていたと思います。母親に連れられて、塾に入ってきました。とっても物静かな感じの子でした。「他の子供さんとは別に、学校の勉強をみていただけますか?」母親は、なんとか成績を上げたいという一心だったのでしょう。

 私は、彼女の学校のレベルを考えて、他の生徒と一緒にすることはできないだろうと判断して、個別に対応することにしたのです。毎日、学校で出される算数の宿題、テストを見てすべてが驚き!という感じでした。

  決して、できない生徒ではなかったと思います。 しかし、テストは20点ぐらいしか取れないのです?そして、有名中学入試問題のようなプリントの山宿題、そしてまたテスト。

  そんな日々の中、自信のかけらもなくなってしまい残ったものは、担任の先生から、いや母親からの何も勉強してないというレッテルそして、おちこぼれ・・・・無口になり、うなずくことしかなくなっていってしまいました。笑うことなど、考えられないような雰囲気でした。

私の中の矛盾と葛藤・・・そして学校からの冷たい通告

 
何度も母親をよんで、学校が本人に合ってないということを言いました。地元の公立小学校ならば、絶対にできる方に入るのに。このままいったら、勉強も学校も、何もかも嫌になってしまうのでは?という事を。

  しかしその母親は聞く耳を持たず、1年、2年と時間が経っていきました。分数や少数が20近くならんだ計算問題が1日何十題も宿題になるそうで何回やっても、答えがあわず、半泣きの状態で何度も消し直しながらやらせました。私の中には、矛盾だらけだったと思います。

  そして、小学校6年生の秋になりました。母親から電話があり、小学校の担任から、このままでは附属の中学に進むことができないので自らで私立中学を受験するか、地元の公立に進学させてくださいとのことだそうでした。言葉を失うというか、目の前が真っ白になった思いでした。ここまで来て、やはりこういうものなんだろうと痛感しなおしました。

残り1ヶ月半の入試へのチャレンジ

 
12月
 本人と母親と私の3人で、東京の私立中学を回ったのです。僕が推薦する学校の中で、本人が行きたいと思ってくれる学校がないかな?という思いで。

  3校目ぐらいでした。
  文京学院大学中学校のK先生の話の中にこの学校は勉強ができるということだけでなく、普段の生活や部活など、一生懸命な人を評価して賞を出すんですという言葉がありました。戻ると、本人がはじめて自分の気持ちであの学校に行きたいと言い出したんです。

  それからなんと残り一ヶ月半の入試勉強が始まったのです。しかし、この2年間には見たことのないような生き生きとした時間でした。きっと、どうしても入学したいという思いが
幼い少女をがんばらせたんだと思います。

そして、合格!初めての彼女の笑顔!

 
そして合格発表の当日私は、まるでライオンのように職員室を行ったりきたりで・・・・
その子が発表から戻ってきてそして初めて笑ったのです。「先生、合格しました!」
と泣きながら・・・・・

 その母親は「この子のこんな顔を見たことがありません。私はどこか間違っていたと思います。」「あの小学校は、この子には合ってなかったということが今わかりました。」
そして、最後に「先生に出会えなければ、この子の人生はめちゃめちゃになったと思います。」「本当に、本当に感謝しています。ありがとうございました。」こんな風に言ってくれました。

笑顔を忘れずに・・・

 私は特別な事をしたつもりは、ありません。

 子供でも大人でも、どんな人でも「笑顔をもって生きること」が本当に大切だといつも思っています。

 

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